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不動産投資 セミナーへの対抗

私は一階へ下りて、キッチンヘ入っていった。
「今日、Yさんが来てね、マンションを出なくちゃいけなくなりそうだと聞きました」。 私はT子さんに話した。
「まあ、どうしてですか?」コンロの前で鍋に向かっていた彼女が驚いた顔をこちらへ向ける。 私は事情を説明した。
「でしたら、しばらくは、ここをアトリエに使ってもらってはいかがでしょう?」T子さん「ちょっと、こちらへ」キッチンの奥へ連れていかれた。 裏口へ出るドアの近くである。
T子さんは、私の前に立ち、じっと私を見据える。 「あ、わかった。
お父さんのこと?」「はい、しばらくここでお世話になっても、よろしいですか?」「もちろん。 かまいません」「何ですか?」ないでしょう?」「近所から苦情も出ないし」私は領いた。
冷蔵庫へ行き、麦茶でも飲もうと思った。 T子さんがコンロの火を止めた。

そろそろ食事の準備も終わったのだろうか。 ちょっと見ただけでも、いつもよりずいぶん量が多い。
「あ、そうか、皆さんに食べてもらうんだね」私はきいた。 「はい。
申し訳ありません。 こんな大勢になってしまって」「賑やかで良いですよ」「あの、Tさん、ちょっとお話があります」「へえ、それは大変ですね」「申し訳ないんですが、しばらくここへ泊めていただけないかと…。
あの、もちろん、夜だけです。 Tさんがいないときには、部屋には入れません」「べつに良いですよ。
Iさんもいることだし」「今日は、Tさんが心配されて、ついてきたのです」。 「何の心配ですか?」「いえ、つまり、私とKさんの二人だけにならないようにって」「ああ…、Kさんは、そういう人なんですか?」「そうですね、比較的そういう人です」。
「そうですか。 ドラマだけに、ドラマティックなんだ」「あの、それから…、その、Tさんと一緒にいらっしゃった方なんですが、ドラマのKさんといいます」「このまえも、いらっしゃっていましたね」「Kさん、ちょっと事情がありまして、離婚をされたんです。

それで、家へは帰れないんです」Tさんは、私の冗談に笑ってくれた。 「あの、Kさんをお泊めしてもよろしいでしょうか?」T子さんは言った。
それが相談事の核心だったようだ。 「もちろん」私はすぐに領いた。
「全然かまいません」しかし、これだけのことで、わざわざキッチンの奥へ引っ張っていくだろうか?やっぱりまだなにかあるようだ。

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